フェルナンド・オカリスの生涯

オプス・デイの属人区長は、オプス・デイの使命である聖性への普遍的召命という教えを、所属する信者が使徒職を通して多くの人々に伝えるよう指導します。

属人区長の書簡

属人区長のメッセージ(2024年5月15日)

聖霊降臨の祭日にあたり、オプス・デイ属人区長は霊魂における聖霊の働きと黙想するよう招きます。また進行中の規約についての作業のために祈り続けるよう励まします。

愛する皆さんへ。イエスが私の子どもたちを守ってくださいますように!

来る19日に祝う聖霊降臨の祭日は、教会の誕生に際して聖霊が目に見える形で到来したことを記念する特別な機会です。弁護者は、清めの炎と激しい風という形の下、使徒たちに新しい知恵と新しい愛、そして勇敢に福音宣教へと向かう原動力を与えました。

同時に、この祝日は、無限の愛である聖霊の働きを黙想し、感謝し、私たちの心を聖霊に開くための好機でもあります。聖霊は、成聖の恩恵によって、私たちをキリストにますます同化させ、キリストにおいて、ますます父なる神の子としてくださいます。

聖霊降臨の祝日の準備として、この数日間、次の聖パウロの言葉を改めて黙想することは助けとなるでしょう。「神の霊によって導かれる者は皆、神の子なのです。あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、神の子とする霊を受けたのです。この霊によってわたしたちは、『アッバ、父よ』と呼ぶのです」(ローマ8・14ー15)。私の心には、次の創立者のパドレの言葉が直ちに思い浮かびます(皆さんの多くも同様でしょう)。それは1931年10月16日にマドリードの路面電車で起きた出来事についての言葉です。「私は主の働きを感じました。それは私の心と唇に働きかけ、抗しがたい力によって、『Abba! Pater!(アッバ!おとうさん!)』と私が優しく呼びかけるように駆り立てたのです」。

このようにして、聖ホセマリアの心に、オプス・デイの精神の土台である神の子としての自覚が生まれました。この自覚は必然的に教会における(また教会の小さな一部分であるオプス・デイにおける)兄弟愛、そして使徒職への原動力へとして表れます。

聖霊と神の子としての自覚について、このようなことやその他のことを何度も読み、黙想したことでしょう。しかし、このような超自然的現実について、飽きることなく観想し感謝しましょう。この超自然的現実を刷新された希望をもって生きるよう努めることができます。それは、主の助けによって、「私たちは聖霊によってキリストにおいて神の子である」という現実を、兄弟愛と他者への奉仕においても、いっそう生きるようになるためです。

何度も繰り返しますが、進行中の私たちの規約についての作業(それは皆に関わることです)のための、皆さん一人ひとりの「心も思いも一つにし(た)」(使徒言行録4・32)祈りを頼りにしています。今月の初め、聖職者省のメンバー4人とオプス・デイの教会法専門家4人(男性3人、女性1人)による最初のミーティングが開かれました。6月末に2回目のミーティングが同じような形で行われることが予定されており、それはおそらく夏以降も継続するでしょう。その目的は、教皇様の「カリスマを守るため」(Ad charisma tuendum)という指針に沿いながら、つまりカリスマの本質的な要素(世俗的そして主に信徒的性格、信徒〈男女〉と司祭の召し出しにおける一致など)を守りながら、可能な限り最も良い形で、「オプス・デイの規約」を形にすることです。聖霊降臨の祭日は、私たち一人ひとりが、家族として、上述した神の子の精神を生きると同時に、規約についての作業における弁護者の働きをも、私たちが信頼するよう助けてくれます。

来る25日には、皆さんの兄弟である29名のオプス・デイのメンバーの司祭叙階が行われます。この数日間、祈りの中で彼らのことをもよく思い出すようにしましょう。

聖霊降臨は5月に祝われます。そして聖母はすべての恵みの仲介者です。そういった意味で、「すべての人に注がれる聖霊は聖母から来る」(クレタの聖アンドレ、マリアに関する説教II)ということを考えることは助けになるかもしれません。

心からの愛情を込めて皆さんを祝福します。

皆さんのパドレ

フェルナンド

ローマ、2024年5月15日